女子大学生日記

呼吸と幸せと

落下

 

 

フルーツを落としてしまったとき、私はひどく落ち込んでしまう

 

落ちてしまったものはしょうがないし、拾えば済むことなので落ち込むのは一瞬なのだけれど

 

例えるなら、フルーツを落としてしまったそれは、卵を落とすより悲劇だ。

 

ガーーン。という漫画的な、白黒調、目は白を向いて、口は四角。みたいな一瞬の衝撃が走る

 

フルーツってほら、ぶつけたりしたらその部分は黒や茶色になって、傷んでしまう。野菜とかはそうなるものはあまりないし、でもフルーツはすぐ、顔色が変わっちゃう。

 

昔、母は「フルーツはすぐ痛むから早くたべないともったないよ!」とか、フルーツバスケットのほうなカゴにフルーツを入れたりして、私はフルーツがそこまで早く悪くなってしまうなんて、傷んでしまった桃や、バナナや、梨、いちごやブドウ、とにかくありとあらゆるフルーツを痛ませてしまうまで分からなかった。

 

ぶつけるぶつけない以前に、フルーツ賞味期限は極端に短い。ぶつけてしまったら、そんなただえさえ短いフルーツの寿命をさらに短くしてしまうし、へんなアザまで作らしてしまう。

 

フルーツは慎重に丁寧に扱う。気を配る。そしてその儚い美味しい時に出来るだけ早く食べる。これが大切。

 

 

すぐ傷んじゃう。ってことばはある意味フルーツにとても似合っていると思う。

 

フルーツはとても素敵な色をしていて、とても柔らかい、しなやかで美しい。強そうな皮を身に纏って、でもそれは本当は無防備で、驚くほど弱い。

 

だから傷なんかつけたくないのだ。

 

可愛いお顔にアザなんか、悲しいことしたくない。

 

 

あゝ、今日もまたバナナを落下させてしまいました。